桂紅雀 独演会へ行って来ました

桂紅雀 独演会(2009年9月13日)大阪ABCホール

手水(ちょうず)廻し 桂雀五郎
青菜 桂紅雀
強情灸 桂こごろう
七度狐 桂紅雀
―中入り―
くしゃみ講釈 桂紅雀


\(^O^)/万歳!


見に行ってきましたよ〜。


開口一番は、桂雀五郎さんの
手水(ちょうず)廻し」。
世間話もそこそこに、さっさと、
本題にはいる姿が初々しいかったです。

昔々、大坂では、
「顔を洗う」という事を、
「手水(ちょうず)を廻す」と言ったそうな。
大坂のとある人が、
郊外の旅館に泊まったとき、
「手水(ちょうず)を廻してくれ」と、
言ったことから始まる、珍騒動。
ちょうずって何やねん?!
と、旅館の人たちは大慌て。
村の和尚が「長い頭の人の事だ」
と、言いい、(長頭>音読みにしてね)、
たまたま、村に長い頭の人がいたので、
その人に頼み込み、頭を廻してもらう事に。
それを見た、
大坂の人は、長い間待たされた事もあり、
カンカンになって帰ってしまいます。

旅館の主人と板前さんは、
すっかり反省をして、
本場の手水(ちょうず)を見に行くことに。
どきまぎしながら、
大坂の旅館で「手水を廻してくれ」。
出されたのは桶に入った一杯のお湯。
板前さん「これは、飲み物です!
二人とも、お腹だぶだぶに
なりながら、全部飲んでしまいます。
(途中で大坂の旅館の人が入ってきたら、
驚くだろうなーって思ったのですが、
出てこなかったですね。)
やっと、飲み干した、と思ったら、
もう一人分の桶が出て来てしまい…。
そこで落ちの一言。
(たぶんコレを言う為に、
途中で旅館の人が入ってこなかったんだろうな)

…もう少し自己流にしても
良かったんじゃないかな?と思いつつ、
(まだ4回しか落語見てないくせに、この言い様!)
人々の勘違いなやり取りが面白かったです。
それにしても、
大坂の旅館の女中さんが、
妙に色っぽかったんですが…。何故だろう。



お次は、紅雀さんの「青菜」。
これは初体験でした。
しかも面白くて感動!
導入部分が、凄かったです。
植木屋さんが植木を切る所から始まるんです。
(扇子をパチンとして、植木を切る仕種)。
(そして、切りすぎたーッ!って顔がまた)。
これはオリジナルなんでしょうか…。

その植木屋さん、
家のご主人からお酒の相手をするように、
言われ、有頂天に。
お調子者の彼が、面白おかしく、
物珍しい高価な酒とツマミに舌鼓を打ちます。
で、最後に青菜を頂くことに。
ご主人の奥方が言うには、
牛若丸が鞍馬から出でまして、
名を九郎判官

ご主人「義経、義経
謎の夫婦の会話に、植木屋さんは、
不思議がります。
(私だったらパニックになるけど)。
訳を尋ねると、
ご主人「青菜が無かったので、
洒落て言うてみたんじゃ」
植木屋「???」
ご主人「奥は、わしが先に
名(菜)を九郎(食ろう)、食ってもうたとな、
そんでわしは、『義経、義経』、よしよし
そんでええ、と」


その話を聞いた植木屋さん、
さっそく自分の家でも試す事に。
すらっとしたご主人の奥さんとは、
対照的な自分の奥さん
を、何とか言いくるめ、
夫婦の洒落たやり取りで、
友達をあっと驚かせてやろうというのです。
そこへ、
飲み友達の大工がやって来ます。
ご主人になり切った植木屋さんが、
「ああ、植木屋さん」
と、呼びかけると、
「何言うとんねん、植木屋はお前やろ」
と、大工。
勿論、植木屋さんの家には、
良い酒もツマミもありません。
鯉のあらいを出しましょう、
と言って、
古くなったおからを出す始末。
友達の大工はぬか喜びもええとこです。

そのとんちんかんなやり取りの間、
植木屋さんの奥さんは…
ずっと押入れで、汗だくになって、
自分の出番を待っています。

本当は、台所(奥)から出てくるのですが、
植木屋さんは四畳一間の長屋暮らしなので、
台所がなく、(共同の流しならあるのかな?)
奥さんは押入れに居るしかないのです。
(可哀想すぎる)。
ようやく、青菜の話になり、
奥さんが汗まみれで押入れから出てくると、
大工は腰を抜かします。

しかも、奥さん、意識朦朧で、
お終い(義経)まで台詞を一人で言ってしまう。
そこで落ちの一言。


この話が一番面白かったです(^^)。
植木屋さんの性格が面白すぎて!
ちょっと残念だったのは、
ご主人になり切った植木屋さんが、
余りになり切りすぎて、前半の植木屋さんと
別人に感じられた事です。



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実は、落語を見るのは、まだ4回目なのです。
1回目は大学の授業で林家染丸さんの「七度狐」。
2回目はテレビのお正月番組で(たぶん)
桂紅雀さんの「宝船」。

8年くらい経過

3回目、友人と2009年4月「洛北葵寄席」へ。
お目当ては紅雀さんだったのですが、
桂米二さんや講談師の方の話芸にも感動!
それで、
今回の
独演会です。
早い話が、紅雀さんの追っかけで。
(その割には年季が浅い)

八年も放置して、
紅雀さん子持ちになりましたよ!!


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