『ローマ人の物語4〜カエサル ルビコン以前〜』

 塩野先生はカエサルが大好きです。本も、前編後編と2冊出しておりますよ。
この「ローマ人の物語4」は、その前編にあたります。うろ覚えですが、カエサルの生家の間取りから
語っていたような気がする…。もてレベルは半端じゃありません。死後2千年経とうとも!
 「ルビコン」というのは、ルビコン川のことです。首都ローマの北にあって、当時の法律では、軍隊装備を解かないまま、
この川を渡ると、反逆者の扱いとなりました。首都に余分な兵力を持ち込んではいけなかったんですね。
でも、カエサルは軍隊を持ったまま川を渡ってしまった。
「賽は投げられた!」
と、言ったとか言わなかったとか。
理由は色々あったと思うのですが・・・
えーと、借金王カエサルは、ガリアを平定して富を得ようと考えたんですよね(※飛躍してます)。
で、未開の地でカエサルは力をつけすぎた。共和制では突出した力の持ち主(王のような存在)は
居てはいけない事になっていたので、共和制というか元老院にとっては凄く危険な人物になっていたのです。
カエサルは、ローマに帰っても丸裸になるだけで、何の得も無い。
生きるか死ぬか、賽は投げられた!
と、いう訳です。

他にも、ローマの領土が広くなってきて、国のリーダーを1年交代する共和制システムでは、
統治するのも限界が出てきていたようです。ちょっと遠いところで戦争したら、リーダーなんて、
しょっちゅう代えてられない。優秀な一人のリーダーが長期間、兵士に指図する方が良いのですが…。
ローマは昔、王政だった頃、王が国を滅ぼしかねない事をしたので、いわゆる「王政アレルギー」を持って
いたんです。カエサルはまあ、そのアレルギーを克服しようとして、兵を持ったまま川を渡ったんでしょうね。


!!ここからメモになります!!

「カエサルとガリア人」

ガリア人=ケルト人
ライン川より東(大体ドイツ)にいるのがゲルマン人で、
ライン川より西(大体フランス)にいるのがガリア人。

ライン川と聞いて興奮するのは古代ローマおたくです。
レーヌス川とお呼び!!(※ラテン語名)
カエサルによってローマの新たな防衛線は「ライン川」になりました。
当時のローマ人たちはアルプス山脈が防衛線だと考えていたようです。
だってガリアを平定したら、アルプスなんて古いよ!って思うよね…。
取り合えず、ライン川より西はガリア人がいるので、征服済み…安全地帯です。
だけども、ライン川より東は征服してないゲルマン人がいるので、超危険地帯です。
ライン川を挟んでにらみあいっこする訳ですね。

祠に祭られるカエサルの剣
ガリア平定時のこんなエピソードを一つ。

カエサルはガリア人との戦いで剣を失い、ガリア人たちはそれを勝利の記念として、
神の祠(ほこら)に祀(まつ)った。
翌年、そのガリア人に逆転勝利をおさめた時、カエサルの側近たちは、その剣を不名誉だから
取り外そうと言ったが、カエサルは、
「すでに信仰の対象になっているのだから、そのままにしておけ」
と、言ったらしい。

心が広いのね!(パッソプチプチ、プチトヨタ♪)

約束を破って自分に刃を向けたガリア人を「野蛮人」と言ったカエサルなんですが、
ローマの征服者って、けっこう異民族の風習に干渉しなかったようです。(人身御供は禁止したらしいですが)
反乱が起きない程度の税システムを確立して、ローマへの道を作ると、あとは商人まかせというか・・・
自然とローマ化するのを待っていたようですね。
でもしばらくの間、ガリアは高利貸しの無法地帯になってたらしいです…。


色々書いてしまい、ラビエヌスの書く場所がなくなってしまいました!
本当は前編に活躍する人物なのですが、後編のクレオパトラを語る所に、
何かしら書こうと思います。
それにしても、ユリウス・カエサルは享年56歳(たぶん)なのに、
前編が1歳〜51歳まで描いてますけど!
後編はたった5年しかないんですね・・・もの凄い濃さだなあ!
(※後編はカエサルの死後〜内乱平定まで語られています)



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