ほうけいけん しひかく ほうけいけん しひかく
題寶鶏縣斯飛閣 寶鶏縣の斯飛閣に題す 『宝鶏県の斯飛閣』
せいなん きろ しょうじょう
西南歸路遠蕭條, 西南の歸路遠くして蕭條, 西南への帰路は遠く、鬱々としてもの寂しい、
かん よ こん
倚檻魂飛不可招。 檻に倚る魂は飛んで招くべからず。 手すりに依りかかった魂は、飛んで招くこともできない。
や ひろ ぎゅうよう がんはく
野闊牛羊同雁鶩, 野闊うして牛羊は雁鶩に同じく, 眼下の野は広々として、牛や羊たちは、空を飛ぶ雁やアヒルのように小さく見え、
なが そうじゅ うんしょう
天長草樹接雲霄。 天長うして草樹雲霄に接す。 また天はどこまでも長くつづき、草樹は雲のかかった空に接している。
こんこん すいき さんろく
昏昏水氣浮山麓, 昏昏として水氣山麓に浮き, 水の“氣”というものは、ぼんやりと山のふもとから浮いてくるようだ、
はんはん しゅんぷうばくびょう ろう
汎汎春風弄麥苗。 汎汎として春風麥苗を弄す。 春風は辺り一面に漂い、麦の苗を気ままにもて遊んでいる。
かん かろがろ くに し
誰使愛官輕去國, 誰か官を愛して軽しく國を去ら使む, 一体誰が、仕官を愛する者を、軽々しく故郷から遠ざけるのだろう、
このみ ぎょしょう はか
此身無計老漁樵。 此身を漁樵に老ゆるを計るなし。 この身を漁師や樵にやつして老いようとは、考えていないのだが…。
↑「A」が「宝鶏市」の場所です。
宝鶏県の高台から、西南にある故郷(四川省の眉山市)を見つめていたようです。
ホームシックにかかる蘇軾!
28歳の彼は、宮仕えの空しさも強く感じているようです。
鶴の一声で、あちこち赴任地を変えられてしまう…
科挙で合格した官僚だから、仕方ないんですけどね。^^;
まだ若い所為か、全体的にツギハギを感じる詩です。
自然描写の部分が好きなのですが、そこだけ浮いてるというか…。
最後の2行だけ、すごく和訳しづらかった。(;_;)
『蘇東坡全詩集』第一巻P189にあるこの詩、
書き下し文も和訳も理解できず(得に最後の2行!)、
結局、中国のサイトにあった詩の解釈ページを、エキサイト翻訳にかけました。
なるべく、とんちんかんな訳にならないよう気をつけたつもりです。。
http://www.du8.com/readfree/09/01070/2.html
↑参考にした中国のサイトページです。
長文なので上記の詩の部分を見るときは、「Ctrl」+「F」で「西南」と入力し、ページ検索して下さい。
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